4.防災・減災対策における自助・共助を強化するための普及啓発について


<質問要旨>

 東日本大震災の発生から5年となり、大震災の経験が風化し、防災意識も低下してきているのではないかと懸念している。
 南海トラフ地震や首都直下地震の発生確率が30年以内に70%といわれる中、県民の防災意識を高め、自助、共助の取組を強化していかなければ、大きな犠牲を防ぐことは困難である。
 県では、東日本大震災以降、地震災害対策推進条例を制定し、昨年5月には地震被害想定調査結果を公表し、地震防災戦略の改定を行うなど、災害対策に積極的に取り組んでいることは評価している。
 県が、様々な調査結果や策定した戦略を、実践的、効果的な施策へ結び付けていくには、わかりやすい普及啓発が必要である。  そこで、県民のいのちを守るためには、防災意識の向上を図ることが重要であると考えるが、今後、どのように普及啓発に取り組んでいくのか、所見を伺いたい。


<答弁> 黒岩知事

 大規模災害が発生した場合に、少しでも被害を減らすためには、県民が自らの命を守る「自助」、県民や消防団、事業者が連携して助け合う「共助」が不可欠です。
県では、これまで、シェイクアウト訓練や、総合防災センターでの、自主防災組織のリーダー研修などを行ってきました。
 今後、新たな地震防災戦略では、減災対策に取り組んでいくことになるため、自助・共助の重要性をより一層、広めていくことが必要です。
 そこで、県がインターネット上に開設した放送局「かなチャンTV」などにより、幅広い年代層に向けて、発信していきます。
 また、小中学校の教員の研修を実施して、防災への理解や意識を高め、児童・生徒の防災力、地域の防災力向上を図ります。
 さらに、新たに創設する「市町村地域防災力強化事業費補助金」により、住宅の耐震化や消防団の加入促進など、市町村による自助・共助を広げる取組みを支援します。      
 今後、減災対策の推進にあたっては、自助・共助の観点から、実際にいかに行動できるかが、鍵を握ります。  そのためにも、様々な取組みにより、自助・共助の普及を一層推進してまいります。