次に、環境への投資について2点お尋ねがございました。
まず、電気自動車、EVへの投資による県民の利益ですが、人類共通の喫緊の課題である温暖化問題に対しては、EVはCO2排出削減の「切り札」となりますし、排出ガスを全く出さないことから、窒素酸化物が削減され、大気環境の改善にも効果があります。
本県には、EVに関連する自動車産業やエレクトロニクス産業等が集積しており、さらに、インベスト神奈川により、リチウムイオン電池等のEV関連産業や太陽光発電などの新エネルギー産業の誘致が進み、集積が加速しております。
これらの産業と連携し、EVの普及に取り組むことにより、環境技術の革新と産業振興が結びつき、本県のポテンシャルがさらに高まり、県民の利益につながるものと考えております。
こうした神奈川の「先進力」と「協働力」による、脱石油エネルギーを目指す「神奈川モデル」を全国に発信し、世界をリードしていくことが、多くの県民の誇りにもなると信じております。
次に、財団法人地球環境戦略研究機関、IGES (アイジェス)についてでありますが、本県がIGESを誘致したのは、環境分野における国際貢献を目指すとともに、研究成果を自治体や民間企業等にフィードバックすることを目的としておりました。
IGESは国際的研究機関として、アジア太平洋地域の国々が抱える様々な環境問題に即して、「気候政策プロジェクト」をはじめとする課題別のプロジェクトを積極的に展開し、実効性のある政策手段を提案するなど多くの実績をあげてまいりました。
また、研究成果のフィードバックという点では、地球環境セミナーや国際フォーラムを開催して、地球温暖化問題の動向や対策等を、県民、企業、自治体の職員などに広く周知しているほか、県が主催する会議や県内の大学に、研究員を講師として派遣していただくなど、連携した取組みも行っております。
今後は、県が実施する、「大規模事業者と中小規模事業者の連携によるCO2削減のモデル事業」をサポートしていただくなど、企業の温暖化対策を支援するために、さらに連携を強化してまいります。