1.県営住宅の駐車場に関して。(4)

<質疑>
 既存の県営住宅では、入居者の高齢化等に伴い、駐車場に空きスペースが生じている実態があります。しかしながら、制度上の使用資格が入居者または同居者に限定されているため、福祉車両の駐車スペースを確保できないと聞いております。また、今後、新たに建てかえる県営住宅におきましても、同様の理由から、そのような駐車スペースは設けられないとのことであります。
  しかしながら、少子高齢社会が到来している今日、県営住宅の入居者による訪問介護などのサービスの利用が増加することは十分に想定されます。団地内の駐車場はもちろん、駐車場が設置されていない団地につきましても、団地内道路を歩行者の妨げにならないよう活用するなど、早急な駐車スペースの確保が望まれるところであります。また、県営住宅の近隣の町内会や商店会では、道路交通法の改正により、来訪者用のスペースの確保に苦慮しているところも多いと聞いております。



 そこで、知事に伺います。

 児県営住宅におきましては、不正使用を防ぐ管理方法を検討した上で、入居者のために訪れた福祉車両などの駐車スペースを早急に整備すべきと考えますが、ご所見を伺います。また、県営住宅内の駐車場に生じた余剰スペースにつきましては、地域経済活性化の観点から、近隣の住民や事業者に対して有料で貸し出すことを検討すべきと考えます。駐車場収入の増加にもつながると思います。あわせてご所見をお聞かせください。


<答弁> 松沢知事
 県営住宅の駐車場に関して、2点お尋ねがございました。
 1点目は、県営住宅における福祉車両の駐車スペースの確保についてでございます。
  県営住宅におきましては、団地にお住まいの皆様の利便性の向上などを目的に、駐車場の整備に取り組んでおり、これまでに全団地の4分の3に当たる団地で約1万3,000台分を整備してまいりました。しかしながら、高齢化の進展など、入居者の変化に伴い、駐車場のありようについて見直しが求められてきております。
 議員のお話にもありましたように、入居者が高齢化し、訪問介護などで福祉関係者や入居者の近親者が県営住宅を訪れる機会が増加しております。こうした状況の中で、団地内に福祉車両などの駐車場がなくて困るといった、知事あての「わたしの提案」も届いており、早急に対応を図るべきものと受けとめております。
 そこで、本年3月策定の「神奈川県県営住宅ストック総合活用計画」に、福祉車両の駐車スペースの確保を位置づけたところでございます。今後、制度面や具体の整備・管理方法等検討を深めるべき内容もありますが、福祉車両などの駐車スペースの確保について、できるだけ早い時期に方向性を定め、調整のできた団地から順次実施してまいりたいと考えております。
 2点目に、県営住宅の駐車場の余剰スペースを近隣の住民等に有償で貸し出してはどうかとのお尋ねがございました。
 一部の県営住宅におきましては、入居者の高齢化等の理由により、駐車場の空きスペースが目立っている事実もありまして、どのように活用していくのかが課題の一つであると認識をしております。今後、駐車場の空きスペースについては、団地入居者の駐車場利用の動向を見きわめ、入居者や周辺地域の皆様のご意見も伺いながら、どのような有効活用が望ましいのか、十分検討を重ねてまいりたいと考えております。