県は大規模な分水路として、平成8年度に帷子川分水路を完成させたにも関わらず、今回の台風22号では、横浜市中心部の横浜駅西口の周辺地域などで、下水が処理しきれず逆流し、多大な浸水被害が発生いたしました。
この被害を見まして、分水路ができたのになぜという疑問を持ちましたので調べましたところ、当初の計画では帷子川分水路は最大流入量毎秒350トンで計画されていたものが、現実には、分水路下流域での河川整備が遅れているために、流入量を当初計画の約7割に制限しているということがわかりました。
つまり、分水路の機能を100%発揮できるようにするためには、横浜駅周辺の橋梁の位置を上げ、堤防を高くするなどの工事が必要となり、そのためには莫大な工事費と長い工期を要します。特に、鉄道橋梁の架け替えは、その費用のほとんどが都道府県など河川管理者の負担となるだけでなく、鉄道の運行に支障を生じない範囲での施工となるため、工期的にも工法的にも多くの制約を受けることになります。
このような諸課題を考え合わせると、分水路の計画そのものが、周辺のまちづくりも踏まえ、十分協議が行われ、進められたのか、率直な疑問を抱いたところであります。
そこで、知事にお伺いいたします。
帷子川分水路には1,100億円という多額の投資がされているにもかかわらず、その機能が最大限に発揮されていないという現状について、どのように考えていらっしゃるのか。
また、今後洪水対策等について、どのような対応をお考えなのか、知事のご所見をお伺いいたします。
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