2.県立高等職業技術校の再編について(2)

<質疑>
 職業技術教育においては、各コースの編成やプログラムをいかに充実させ、時代の要請に応えられるものにできるかが重要であり、技術校の卒業生への求人がより多く期待できるようにするために、今回の高等職業技術校の再編は進められるものでなければならないと考えます。

 いずれにせよ、職業技術校の再編に当たって、その訓練コースの見直しを検討するためには一定の準備期間が必要となりますので、事前にその方向性を見きわめ、既存校において、順次新しいプログラムへの移行やコースの集約化などを行っていく必要があります。



 そこで、知事にお伺いいたします。

 編後の新たな二つの総合校で実施される訓練コースにつきましては、現在のプログラムを見直して配置していくことになると思いますが、再編後の二つの総合校で実施される新しいコースや新しいプログラムの具体的な方向性と見直しのプロセスについて、どのように考えているのか、知事のご所見を伺います。

<答弁>
 産業構造が変化する中で、多様化する企業の人材ニーズに対応するため、有識者等による訓練評価委員会の提言を踏まえ、平成15年度に従来の訓練コースとその内容について見直しを行ない、その結果、

  1. 民間での実施が期待しがたい分野の訓練に重点化すること
  2. 民間が訓練に必要な設備やスタッフ等を持っている分野においては、民間との連携により訓練を実施すること
  3. 企業が求める複合的能力を有する人材を育成すること
以上、3点を技術校における訓練コースの基本としました。

 今年度から、職業人として共通に必要となるITの基礎知識やコスト意識等の訓練内容をすべてのコースに新たに導入するなど実施できるものは順次実施し、企業ニーズに適時的確に対応しているところでございます。
 さらに、現在、県の職業能力開発の基本計画として策定準備を進めております第8次神奈川県職業能力開発計画の中に、事業主みずから実施することが困難となっている企業内教育訓練の支援など、新たな課題への取り組みを位置づけ、訓練の充実に生かしていきたいと考えているところでございます。

 こうしたプロセスを経て、再編後の高等職業技術校が産業人材の育成ばかりでなく、産業振興にも貢献し、時代の要請に的確に応えた新たな職業能力開発の拠点として、全国のモデルとなるよう整備してまいりたいと考えております。