8.動物愛護の取組について


<質問要旨>

 新しい動物保護センターのスタートに向け、動物愛護の取組を更に進めるため、これまでの取組から一歩進んで、動物保護センターに保護された犬や猫の環境改善に向けた取組が必要である。新しいセンターの完成を待たずとも、今からでも始めることが可能である。
 これまで県の動物愛護の取組に協力しているボランティアとの連携が不可欠なことは言うまでもない。今後も、ボランティアとより一層の連携を進めるとともに、ボランティアの負担軽減に取り組み、持続的な活動を支援することが重要である。

 そこで、新しい動物保護センターのスタートに向けて、保護された犬や猫の環境改善について、現在のセンターにおける工夫も含めて、今後どのように取り組んでいくのか伺いたい。
 
 また、ボランティアの負担軽減につながる支援を行うべきと考えるが、今後どのように取り組んでいくのか、併せて伺いたい。


<答弁> 黒岩知事

 まず、保護された犬や猫の環境改善についてです。
 現在の動物保護センターは、狂犬病予防法に基づく短期間の抑留施設として建てられたため、空調設備のない檻の中で複数の犬が一緒に飼育されるなど、環境面の配慮が十分ではありません。
 こうした状況の中、現在職員が個々の犬や猫の健康状態や性質を判断し、暖房器具を活用したり、特に体力が低下した犬や猫は数少ない個室等で手厚く飼育するなど、できる限りの工夫をしています。
 新たなセンターにおいては、空調設備や個室を充実するなど、犬や猫の健康状態や性質に応じて飼育できる環境を整備します。
 これにより、より長期の飼育が可能となり、ボランティアの皆さんの引取りの負担軽減にもつながるものと考えています。
 また、建替えまでの間も、ボランティアの皆さんのご意見を参考にしながら、さらなる環境改善に努めてまいります。
 次に、ボランティアへの支援についてです。殺処分ゼロの継続は、本県の取組にご協力いただいているボランティアの皆さんの懸命な活動があって達成できたと認識しています。
 これまで県は、ボランティアの皆さんの負担を軽減するため、活動経費の補助や譲渡会開催場所の提供など様々な支援を行ってきました。
 今後、譲渡会の開催回数を増やすなど、動物保護センターから新しい飼い主への直接譲渡を進め、さらなる負担軽減に取り組んでいきます。
 さらに来年度から、動物保護センターで、犬や猫を譲渡する前にワクチンを接種することにより、譲渡後に必要となる費用を軽減するための予算案を提案しているところです。
 今後も、ペットのいのちも輝く神奈川の実現に向けて、ボランティアの皆さんのご意見に耳を傾け、効果的な支援策に取り組んでまいります。

<要望>
ボランティアの方々にとって、なにが一番支援になるかというと、彼らが救い出さなければいけない動物が減るということである。
 例えば、他県では多頭飼育、10匹以上の飼育をする場合には、必ず届出が必要という条例を作って、ボランティアさんの負担軽減に繋げている、また、動物の終生飼養の徹底に繋げている。そうした取組もあると聞いているので、そうした他県の取組なども参考にしながら是非進めていっていただきたいとお願いを申し上げる。




戻る