要望

 まず知事、平和教育についてご答弁いただきました。これから、より具体的に、どうやって進めていったらいいのかということを、教育委員会とも協議しながら進めていただきたいというふうに思っております。
 また、教育長にご答弁いただきました、老朽化した学校施設の問題でございますけれども、どうしても今、耐震対策ということが最優先課題であるということは、私も理解をしておるわけですけれども、先ほど申し述べたように、余りにも学校が汚くて女子生徒が来ないというようなことも大変に深刻な問題であると思っていまして、その学校の校長先生に伺いましたところ、1学年、今、大体240人だそうなんですが、3年生は女子が80人いるそうなんです。80人ちょっと。2年生になると70人ちょっとになって、1年生になると60人ちょっとになる。もう着実に減っていっているんだそうですね。それに関しては、教育長も重大な問題であると認識しておられるようですのでぜひ早急な改善をお願いしたいと思います。
 また、知事にも一つ要望しておきたいんですが、その学校にお伺いいたしましたときに、大変に生徒たちがみんな明るくて、「こんにちは」元気よくあいさつをしてくれるんですね。本当にいい子たちだなと思うと同時に、大人として、特に県政に携わる人間として、本当に申しわけないという気持ちがわき上がってまいりました。
 私たち公明党は、今、チャイルドファースト─子供最優先社会の実現を訴えているところでございまして、私も3人の娘の父でありますけれども、子供に十分な教育を受けさせたい、また、さまざまな経験を積ませたいと思えば、お金も当然かかるわけでございまして、お金持ちの家では知りませんけれども、大人がどこかで我慢をしなくてはいけないところもあるわけです。家庭ではそれが当たり前なんですね。ですから、これから社会もぜひそうならなくてはいけないのではないかというふうに思います。
 知事は、選択と集中ということをおっしゃっているわけで、ぜひ教育に、できる限り厚く予算を配分していただくということも、今後、考えていただきたいというふうに思っております。
 養護学校について、特別教室の普通教室への転用、看護師の配置など、当面の対策について前向きなご答弁をいただきました。ありがとうございました。
 もう一つ言えば、知的障害養護学校にも病弱な児童・生徒は多くいらっしゃって、体温調節が苦手な子供たちもいるんですね。ですから、エアコンの拡充というのも、ぜひあわせてお願いをしたいと思います。
 保土ヶ谷養護学校の過大規模化というのは年々進んでおりまして、本年4月に16人の小学部への入学者があったそうです。子供たち。そのうちスクールバスが利用できるのは、その中のわずか3人ということだそうです。また、給食の設備も追いつかないために、子供と一緒に食事をとらなくてはいけない先生は給食を食べるんですけれども、それ以外の教職員の方は、お弁当を持って、別室で食べるというようなこともお伺いいたしました。また、2度にわたってプレハブ校舎を増築してきました。確かに校舎のキャパシティは大きくなりましたけれども、その分、子供たちが遊ぶ、遊び場がほとんどなくなってしまいました。
 保土ヶ谷養護学校は、特に戸塚区とか港南区とか南区とか、そういった地域の子供たちが多く通ってきているようです。地域性も考慮していただいて、ぜひこれ、抜本的な対策というのは新設しかございませんので、本当に一刻も早い養護学校の新設を、重ねてお願いをしておきます。
 次に、都市農業についてでございます。
 県産農産物のブランド化ということに多少長く時間を割きました。神奈川の農業の将来を考えたときに、絶対に必要な戦略だと思ったからであります。
 昨年10月、県政調査で、ドイツのライヒェナウ島というところに行かせていただきまして、そこではビオラント─英語でバイオランドと言いますけれども、自然農法のブランドがありまして、その農場を訪れてまいりました。そこで、比較的若い人たちが共同経営でビジネスをしている、大変将来に向かって明るい展望を持って農業に取り組んでいるという姿を目の当たりにしてまいりました。やはりビジネスとして成立をさせていくということが大変重要なのかなというふうに思っています。
 そのビオラントの生産物というのは、ドイツやスイスのスーパーマーケットで、一定の評価と地位を得て、いわゆるその農法が、自然農法という農法がブランド化しているということを私たちも見てまいりました。
 農業にビジネスの可能性をもたらすというのが、このブランド戦略であるというふうに思っていますし、また、それが今後の後継者の確保の一助となるということも確信をしております。
 私、質問の中で、かながわブランドについてさまざま申し上げましたけれども、必ずしもそれを否定しているわけではありません。ただ、これは、既に個別の製品のブランドが確立している場合、その場合、その確立した後に、ブランドの管理等で、かながわブランドという、それをくくるものが必要になってくるわけでございまして、まずは一つ一つの商品のブランド化を図っていくということが大事だと思います。