悲しみの台地が茫漠と広がる陸前高田市。巨大ながれきの山がいくつもできていた
 ボランティアの力をつなぐ力。
        
東日本大震災の現場で考えたこと。
(8月13日)
 神奈川災害ボランティアネットワーク(KSVN)の活躍が目覚ましい。神奈川県と県社会福祉協議会、KSVNの3者協働事業として始まった「かながわ東日本大震災ボランティアステーション」も、実質的に切り盛りしているのはKSVNだ。(同ステーションの活動についてはウェブサイトhttp://ksvn.jp/を参照)
 被災した建物から写真など思い出の品を探す活動をはじめ、がれきの片づけ、泥出しなどに延べ数千人のボランティアを送り出す一方、神奈川県に避難してきた被災者の支援にも取り組んできた。
 被災後6か月が経過し、現地ではボランティア活動に対するニーズの多様化が進む。その正確な把握と、的確な対応もKVSNに期待したい。
 しかし、そのためには、活動資金の確保とともに、人材の育成が欠かせない。正しい知識と高い志を具えたリーダーが不足している地域は、「支援力」はもちろん、被災した際の「受援力」も弱いと祖適する声がある。
 さらに頼もしい災害ボランティアネットワーク構築のために、県によるサポートも強化すべきだ。

火災が市街地を襲った気仙沼市。焼けて錆びついた車が鉄くずと化していた

それでも現地では明日の希望に向かって歩み始めている。陸前高田市で