松沢与党ってなんだ!?

(2007年4月20日)
 統一地方選(前半)が終りました。横浜市旭区選挙区で、私、おのでら慎一郎がいただいた票数は、25,524。旭区公明党史上、最高の得票で2位当選を果たさせていただきました声を大にして御礼を叫びたいところですが、これが禁止されているのですね、法律で。投開票日の翌朝、私は地元・希望ヶ丘の駅頭に立ったのですが、そこでも「ありがとうございました」は禁句です。ちなみに、選挙後、戸別に御礼に行くこともダメです。なんでも、事後買収の恐れがあるからだとか。もうひとつ言えば、事務所等から外に向かって「当選御礼」を貼り出すこともNGなんですね。議員は感謝の気持ちを表明することすら、ままならないのです。法律が常識から外れているのですから、仕方ありません。非礼をお許しください。
 知事選は、現職の松沢さんが約200万票を集めて圧勝。わずか1期4年間で4200万円という法外な知事退職金の見直しを訴えていた杉野さんは遠く及びませんでした。これは松沢知事在任中の活動や実績を県民が認めた結果ですから、「4年間かけての選挙運動が実を結んだ」などと憎まれ口をたたく前に、素直に敬意を表するべきなのかもしれません。
 また、そんな「松沢旋風」にあやかろうとする候補がいたとしても、それは仕方のないことだと思います。でも、「松沢与党」はどうなんでしょうね、「松沢与党」は。
 新聞報道によれば、そのようなフレーズをステッカーにして自分のポスターの上から貼った候補が、どなたかは存じませんが、いらっしゃったと。
 私は、この選挙中、「議会議員の職務の第一は、知事を頂点とする行政を県民の視点でチェックすること。その議員が知事与党すなわち“私、知事の味方です”と標榜するのは、議会議員として自殺行為である」と訴えてきました。
 松沢知事ご自身も、「地方議会というのは、行政に対して常に野党的であるべき」というようなことを、マスコミに語っています。まさに、おっしゃるとおり!
 しかし、今回の選挙で松沢知事は、「議会改革」の中身に注文をつけ、それに賛同する候補を支援するという行動に出ました。思わず「松沢与党」を叫んでしまった方は、それが余程ありがたかったのでしょう。議会が不甲斐ないからオレが指図してやる、とでも言わんばかりの知事の越境的行為に対し、悲憤に駆られるどころか、突きつけられた「踏み絵」を喜んで踏んでいる姿は、どこかマゾヒスティックでさえあります。
 まあ、私も他人のことばかり言えませんが。勝ってナンボ、できることは何でもやるのが選挙です。「一寸の虫にも五分の魂」などと呟いてみても、なりふり構わぬ戦いの中では、鼻くそほどのプライドなど捨ててしまえ、というのが選挙ですから。
 ところで、松沢知事。県議選の応援についてマスコミには「議会の中に多くの味方を作ろうとするのは当然(趣意)」と語っておられるようですが、やはり、県議会には与党化してほしいのですか。