5月27日

「めざせ! 頭脳集積立県」

 公明党議員団で、先端技術の現場を見学(「視察」は偉そうだし、「調査」は大げさだし、やっぱり「見学」でしょう)に行きました。
 神奈川科学技術アカデミー(KAST)は、神奈川県の第三セクター。最先端の科学技術を産業に生かすことで、県の経済に寄与することを目的にした研究機関。理事長の藤嶋昭先生は酸化チタンの第一人者。酸化チタンの防汚・抗菌機能はいろいろな商品になっています。水滴の付かないバックミラーとか。

光を当てられた酸化チタンが触媒となって起こる酸化反応。それが、においや汚れを分解する。光触媒の技術は、トイレ等の防汚・抗菌コーティングや空気清浄機などに応用されている。その光触媒を世界で初めて発見したのが、KAST理事長の藤嶋昭博士、この人である。
おのでらは、どこにいるでしょう。
こちらは伊藤嘉浩博士の「再生医療バイオリアクター」プロジェクト。ヒト細胞を安全に培養し、その細胞によって生体機能の再生を図ろうという研究です。

 ここで、思いもよらない人に出会いました。東京大学大学院工学系研究科教授の北森武彦さん。中学校の同級生なのです。
 マイクロチップに化学システムを集積化する「インテグレーテッド・ケミストリー」の研究をしているのだそうです。神奈川県が資金を提供しているおかげで、東大だけのときより何倍も研究が進んでいるとか。熱顕微鏡の発明で注目され、新聞紙上でもよくとりあげられていましたが、まさかKASTにいるとは。2年半前に同窓会でお会いしたときも研究の話は聞いたのですが、そのときはこちらがKASTなんて知らなかったし(議員じゃなかった)。
 藤嶋先生いわく、「第二の産業革命にもなりうる技術」なのだそうです。一層のご活躍を期待しています。
左が北森博士です。埼玉大学付属中学の同期生です。卒業した中学は同じでも、オツムの中身がぜんぜん違う!
北森研究室の化学プラントをガラス越しに拝見。

かながわ科学技術アカデミー
URL:http://www.kast.or.jp/

 次に伺った「かながわクリーンセンター」も、すごかった。
 高熱で焼かれサラサラになった汚泥(と呼ぶのもふさわしくないほどサラサラ)が、最終処分場(埋立地)に運ばれてゆく。永遠に出続ける産業廃棄物。なるべく体積を減らし、無毒化することが、今できる最善の策なのでしょう。
 私の地元、保土ヶ谷区と戸塚区の境に、巨大な産廃の山が放置されていてマスコミにも取り上げられました。そこも最終処分場なのですが、ごみが原形を留めています。全部クリーンセンターに持ってきて、焼き直してほしい!
132億円かけて建造された、財団法人かながわ廃棄物処理事業団「かながわクリーンセンター」の内部。可燃性廃棄物や有機性汚泥等の焼却処理、大型形状物の破砕、金属類や土砂類を除去するための選別や汚泥の脱水処理等の前処理を行なうとともに、感染性廃棄物の焼却処理も行なっています。それらの処理により、最終処分場への負荷を軽減するとともに、余熱を利用して発電も行なっています。余った電力は“売電”し、その売上げは年間3,000万円以上にもなります。
財団法人かながわ廃棄物処理事業団
URL:http://www.khj.or.jp/gaiyou.html